ドバイで見た光景がバグダットへのイメージを一瞬で変えた。人間の分際を知ることとは?


イラク、バグダット

 

皆さんはどんなイメージがありますか?

テロ、爆発、イスラム過激派

・・・いたるところで銃撃戦を繰り広げていそうな、

私にはそんな印象がありました

乗り継ぎのためについた、

アラブ首長国連邦のドバイで、ある人たちを見る前は

ドバイについて感じたこの違和感

私は、トルコのイスタンブールに向かう為に

スリランカから、

アラブ首長国連邦のドバイに到着しました

ここから、トルコのイスタンブールに飛ぶ

飛行機に乗り継ぐ予定でした

dubai

 

ドバイに着いた、その瞬間、

向こう側から白い衣をまとった、

エドウィンみたいな男の人達が、

ぞろぞろと歩いてきました

 

30人くらいでしょうか・・

↓こういう人たち

 

 

おぉ!中東来た!って感じがしました。

 

なんだかそのとき私はまるで、

アイドルにでも会ったかのように、

ウキウキした感情を覚えていました

 

自分が育ってきた国とは

全くかかわりがないと思っていた

全く違う世界に住む人たちを

もうすぐそこに、至近距離で

見ることが出来たからだと思います

 

そして、私は乗り継ぎ便が出発する

ゲートに向かいました。

 

ゲートに着き、

自分が乗る便の番号と行き先を確認します

トルコ、イスタンブール行きの、

フライ・ドバイ航空はどこだー?

とみると、そこにあったのは、

 

イラク、バグダット行き、

フライ・ドバイ航空

の表示が・・・

 

え!?私バグダット行かないよ!?

なんで!?

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見ると、飛行機が遅れていて、

私の便の前の便の情報が

表示されていたことに気がつきました

ちなみに、位置関係はこんな感じです↓

imairu

 

私はほっとした半面、

バグダットとか、イラクとか

これまでこんなに日常生活の一部にすら

こんなに意識したことはあっただろうか

自分ごととして、捉えたことはあっただろうか?

と思いました

 

しばらく待とう、と腰掛けると、

周りにはアザヤやヒジャブを着た女性達

中東特有のひげを生やした男性達

目がパッチリとした子供達が目に入りました

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私の目の前に座っていた家族

ん?ちょっとまって

今、ココで待っている人たち、

バグダットに行く人たちなの?

 

え、バグダットって、人住める?

なんで住むの?

バグダットに、帰るの?

 

そう、思いながら周りを見渡しました

 

そこで目に入ったのは、

私たち日本人と変わらず、

親子や恋人同士で待っている人たち

プリングルスなど、

ポテチを食べている人もいれば、

走り回る子供に手を焼くおかあさんや

疲れて居眠りしているお父さんや

スマホをいじってゲームしている

私と同じくらいの若者もいました

 

あ、中東の人もプリングルス食べるんだ・・・

あ、スマホでゲームするんだ・・・

 

あ、そうか、バグダットで、

普通に私達と変わりなく、

生活している人たちなんだ・・

 

なんだか私は不思議な感覚を覚えました

今まで、

バグダット⇒イラク⇒危険⇒テロ⇒悲惨な状況

みたいな方程式が頭の中で成り立っていて、

バグダット=戦場

のイメージだったからです

 

 

 

まさしく、こんな感じです

 

でも、そこには

まだ確かに生活している人がいる

というか、

普通に生活をしている人たちがいて、

私たちと同じように、

普通に働いて、食べて、家族を持っていた人たち

がいて、暮らしていた

 

そこに、暴力や戦争が入ってきた

私達と同じように、普通に住んでいた

私達となんら変わりがない人たちなんだ

と思いました

 

いつしか、私の中では

中東の子供は廃墟の中で泣き叫ぶイメージや

褐色の肌を持つ、ヒゲをはやした男性は、

いつも眉間にしわを寄せて、心臓が裂けそうな顔で

何かを訴えているイメージ、

アバヤやヒジャブを着ている女性は

社会的立場が最下位でいつも被害者であり、

誹謗、中傷の対象であるイメージ

がついいる自分がいました

 

 

 

「あ、彼らにも、普通の生活があるんだ・・・

ひとり一人、笑うし、わがまま言うし、

プリングルス食べ過ぎるし、

家族大事にするし、働くし・・

私達と、同じじゃん

なんで今まで、

こんなイメージがあったんだろう・・・」

 

私たちと変わらないおもむきで

一緒に飛行機を待つ

目の前のヒジャブを来た家族を

ボーっと見つめながら、

そんなことを思っていました

 

そして、バグダット行きの飛行機に、

何事もないかのように

搭乗する彼らを静かに見送りました

 

人間の眼でみられるより・・・

これを書いていて、

明鏡止水の考え方が頭をよぎりました

明鏡止水とは、邪念がなく、

澄み切って落ち着いた心の形容を表す言葉です

 

中東のこの目の前の人たちに会う前までは、

私は色のついた水を通して、

彼らを見ていたのだと思いました

 

赤い色が着いた水に映るものは全て赤うつります

でも、赤い色がついた水に、

色が全くついていない

そのままの現実の彼らを見ることが出来ました

 

自分がまだまだ色眼鏡で世界を見ていたことに、

また一つ、気づきました

 

アラブの格言に以下のものがあります

星に見られるのは、人の眼に見られるよりもいい

 

彼らが住む広大な砂漠では、

空を見上げると

彼らの頭上にはいつも

数え切れない数の星が瞬いているのでしょう

その星達のほうが、人間の眼よりも

ありのままを見てくれる

 

 

アラブの人々は、昔から

人間の分際をよく知っていたのですね

 

本当の智とは、無知を知ることにある -孔子

自分の無知を知ることは、学ぶこと、

学ぶことは、楽しき事なり、

なんちって (*⌒д⌒*)

 


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